ひろこ
手軽にたんぱく質を摂取できて、筋トレやダイエットの心強い味方であるプロテイン。毎日の生活に取り入れてみたいけど、何かデメリットはないか気になる人もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回はプロテインを過剰摂取したときのデメリットと、その対処法を解説します。
プロテインを飲むデメリットは?腎臓が悪くなるってほんと?
プロテインにはどんなデメリットがあると考えられているのか、過剰摂取によって起こるといわれているリスクを3つみていきましょう。
(1)腎臓・肝臓への負担
ねこくん
ひろこ
プロテインを飲みすぎて腎臓を悪くなるという話を聞きますが、現状は明確な根拠となる論文やエビデンススはなく、厚生労働省もたんぱく質に関しては摂取量の上限を作っていません。
ただし何事にも言えることですが、過剰摂取はよくありません。過剰なたんぱく質を分解し体外に排泄するためには、腎臓や肝臓の働きが必要です。過剰摂取したたんぱく質を分解する際に普段より体への負担が大きくなってしまい、内臓疲労を起こしてしまう可能性もゼロではありません。
腎臓や肝臓に持病がある場合は必ず医師に相談のうえ、プロテインを飲むかどうかの判断をしましょう。
ひろこ
(2)腸内環境の悪化
ひろこ
プロテインを飲み始めた人のなかには、次のように腸内の不調で悩んでいる人もいました。
・便秘になった
・おならが臭くなった
・ガスが溜まりやすくなった など
とくに運動目的でたくさんプロテインを飲む人は、腸に負担がかかってしまっている可能性があります。
これは摂り過ぎたたんぱく質が体に吸収されず、そのまま腸内に送り込まれることが原因だと考えられます。腸内に送り込まれたたんぱく質は悪玉菌の餌になり、腸内環境が乱れた結果、便秘や下痢、ガスの発生などおなかの不調を引き起こしやすくなるのです。
ひろこ
(3)カロリーオーバーで太る
プロテイン1杯分のカロリーは低いですが、たんぱく質にも糖質同様1gあたり4kcalのエネルギーがあります。今までの食事にそのままプロテインをプラスすると、カロリーが上乗せされて余分に摂ったたんぱく質が体脂肪になる可能性もあるでしょう。
まれに「たんぱく質はたくさん摂ればよい」と考えている人もいますが、たくさん摂取すればするほど合成が高まるわけではありません。まずは食事でたんぱく質を摂り、足りない部分をプロテインで補うのが大前提です。ダイエット目的で飲みたい場合は、カロリーコントロールもしっかりと行いましょう。
またできるだけ食事のバランスに注意しながら、たんぱく質以外の栄養もきちんと摂取することも大切です。
プロテイン飲むとお腹の調子悪い・・どうしたらいい?
プロテインを飲み始めておなかの調子が悪いと感じた場合、どうすればよいのでしょうか。具体的な対処方法を3つご紹介します。
(1)量を減らして体を慣らす
プロテインを飲み始めて間もない人の場合は、いきなりたんぱく質の摂取量が多くなり体が慣れていない可能性があります。先にもご説明しましたが、たんぱく質の合成には限界があり、一度にたくさん摂ってもすべてが身につくわけではありません。
このため一度に飲むプロテインの量を半分ほどに減らして、少しずつ体を慣らしていく方法がおすすめです。不調を感じることがなくなったら、様子を見ながら少しずつ量を増やしてみてもよいですね。
ひろこ
(2)プロテインの種類を変える
牛乳由来である「ホエイプロテイン」や「カゼインプロテイン」を飲んでおなかの調子が悪くなった場合は、乳糖不耐症が原因かもしれません。
乳糖不耐症とは、牛乳の中に含まれる乳糖を分解・消化するラクターゼの活性が低下していることで、乳糖を消化・吸収できずに一過性の吐き気や疝痛(せんつう)ガス、下痢などの症状を引き起こす疾患のことです。日本人には乳糖不耐症の人が多いといわれています。
乳糖不耐症によって問題が起こっている場合は、大豆が原料の「ソイプロテイン」など植物性のプロテインに変えてみると改善するかもしれません。もしホエイプロテインを飲みたい場合は、少しコストは上がりますが乳糖を取り除いた「WPI製法」で作られたホエイプロテインを試してみるのもおすすめです。
(3)腸内環境の改善を意識する
プロテインで摂取したたんぱく質をしっかり吸収するためにも、バランスの良い食事を意識して腸内環境を整えましょう。
とくに意識してほしいのが、ヨーグルトや納豆などの発酵食品に入っている体に有用な菌「プロバイオティクス」と、水溶性食物繊維やオリゴ糖など、腸内細菌の餌になる「プレバイオティクス」です。
毎日の食事から摂取するのが難しければ、乳酸菌のサプリメントや粉末の食物繊維を活用して手軽に取り入れてみましょう。食物繊維の粉末状サプリメントだと「イヌリン」が有名です。手に入りやすくプロテインに混ぜて飲むと手軽に食物繊維を摂取できます。
また毎日自分の便の状態を確認する「お便りチェック」を実施してみたり、おなかを冷やさないようにして代謝の低下を防いだりすることも重要です。
ねこくん
ひろこ
(4)無理せずやめる
上記の対処法を試してどうしてもお腹の調子が悪い場合には、プロテインを無理して続ける必要はなく思い切ってやめてみることをおすすめします。
たんぱく質は肉や魚、卵、豆腐、納豆などから摂取できるイメージが強いですが、ご飯やパン、そして量は少なくなりますが野菜や果物などにも含まれています。体の不調を感じて合わないと思った場合は無理をせず、毎日の食事でたんぱく質の摂取を意識してみてくださいね。
ひろこ
プロテインのデメリットを理解したうえで食事に取り入れよう!
今回はプロテインを飲むデメリットとその対処法を解説しました。手軽で便利なプロテインですが、過剰摂取は体への負担になる可能性もあり、適切な量をうまく取り入れることがとても大切です。
正しい知識を身につけて、安心してプロテイン生活を始めましょう。